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ビルテナントの歯科医院は要注意!ドライ配管で詰まり・臭いが起こりやすい理由とは?
ビルテナントで歯科医院を開業している場合、「排水の流れが以前より悪くなった」「診療室で気になる臭いがする」「配管の詰まりを繰り返している」といった症状には、床下の配管構造が関係している可能性があります。
特に確認しておきたいのが、診療ユニットで吸引した液体などをユニット側で分離し、排水管へ流す「ドライ方式」の設備です。
ビルテナントでは、限られた床下スペースに配管するために床上げを行うことが多く、戸建ての歯科医院と比べて排水管の勾配や経路に制約が生じる場合があります。さらに、建物側の排水の落とし口が限られていると、複数の設備から出た排水が一本の共通配管へ集まることもあります。
こうした条件が重なると、診療で発生した固形物や残渣物が配管内に堆積し、詰まりや臭いにつながることがあります。今回は、ビルテナントの歯科医院でドライ配管を使用している場合に知っておきたい、配管構造とメンテナンスのポイントを解説します。
ビルテナントの配管で確認したい3つのポイント
床上げと配管勾配
限られた床下スペースでは、排水先まで十分な勾配を確保しにくい場合があります。
排水経路の集約
排水の落とし口が限られ、複数設備の排水が一本の共通配管へ集まることがあります。
ドライ方式の構造
吸引した液体や細かな残渣物が排水側へ流れるため、排水管まで含めたメンテナンスが重要です。
コンテンツ
なぜビルテナントの歯科医院は配管に注意が必要なのか
歯科医院の配管環境は、戸建てとビルテナントで同じとは限りません。
戸建ての場合は、建物の計画段階から歯科医院として必要な設備を想定し、床下や建物内部に配管スペースを確保できるケースがあります。
一方、ビルテナントでは既存の建物の中に歯科医院をつくるため、建物側の床、排水位置、床下に確保できる高さなど、既存設備の条件に合わせて配管を設計する必要があります。
そこで用いられることがあるのが「床上げ」です。既存の床より診療室側の床を高くして、その間にバキューム配管や排水管などを通します。
床上げそのものが問題なのではありません
ビルテナントでは一般的に採用されることのある施工方法ですが、確保できる高さや排水先までの距離、配管レイアウトによって条件が変わります。配管メンテナンスでは「床上げしているか」だけでなく、その中を排水管がどのように通っているのかを見ることが重要です。
床上げした配管では「勾配」が重要なポイントになる
排水管では、水や汚れを排水先へ流すために配管へ適切な勾配を設けます。
しかし、ビルテナントでは床下に使える高さが限られています。ユニットから排水の落とし口まで距離が長くなれば、その限られた高さの中で排水経路全体の勾配を確保しなければなりません。
配管レイアウトや建物の条件によって十分な勾配を確保しにくい場合、流れが緩やかな区間や水平に近い区間が生じることがあります。
排水が流れているように見えても、水分と一緒に流れてきた固形物や残渣物まで毎回すべて排出されるとは限りません。流れの弱い場所に少しずつ残り、長期間かけて堆積する可能性があります。
床下の高さ
床上げできる高さが限られると、排水先までの距離によっては勾配を確保するための条件が厳しくなります。
排水先までの距離
ユニットと排水の落とし口が離れているほど、長い距離にわたって排水を流す必要があります。
曲がり・合流
配管の曲がりや複数の排水が合流する部分は、汚れの状態を確認したいポイントになります。
特にドライ方式では排水管に流れるものを意識したい
ここで関係してくるのが、歯科用ユニットの吸引・排水構造です。
歯科用バキュームには、吸引した空気と液体をユニット側などで分離する「ドライ方式」と、液体を含んだ吸引物を機械室側まで運ぶ「ウェット方式」があります。
ドライ方式では、バキュームで吸引したもののうち、ユニット側で分離された液体や細かな残渣物が排水管側へ流れます。
つまり、ドライ方式の排水管は一般的な水だけを流しているわけではありません。診療によって吸引されたさまざまな物質が排水側へ入る可能性があります。
| 診療中に吸引されるもの | 排水管で注意したいこと |
|---|---|
| 唾液・血液など | 有機物を含む汚れが配管内に残る可能性があります。 |
| 歯質・切削粉など | 細かな固形物が流れの緩やかな部分などに残る場合があります。 |
| 歯科材料・研磨材など | 他の汚れと混ざり、堆積物の一部になる可能性があります。 |
| メンテナンス用パウダーなど | パウダーだけが直ちに詰まりを起こすとは限りませんが、既存の有機物や歯科材料と混ざることで堆積物の一部になる可能性があります。 |
ビルテナント×ドライ方式で確認したいポイント
ユニット側で分離された液体や細かな残渣物が排水管へ流れる一方、床上げした配管では建物の条件によって十分な勾配を確保しにくい場合があります。「何が流れているか」と「どのような経路を流れているか」の両方を見ることが重要です。
ビルテナントでは排水の「落とし口」が限られることも
ビルテナントでもう一つ確認しておきたいのが、排水を建物側へ流す「落とし口」です。
戸建て医院では、建物の設計条件によって複数の排水経路を計画できる場合があります。一方、ビルテナントでは既存建物の設備を利用するため、使用できる排水の落とし口が限られることがあります。
その場合、診療ユニットだけではなく、シンクや技工スペースなど複数箇所から出た排水を途中で合流させ、一本の共通配管を通して排水先へ送るレイアウトになることがあります。
この構造では、それぞれの場所から流れてきた固形物や残渣物も同じ共通配管へ集まります。
一本の配管に複数種類の汚れが集まる
診療ユニットから流れてくるものと、シンクや技工スペースなどから流れてくるものは必ずしも同じではありません。
それぞれ異なる性質を持った汚れや固形物が共通配管へ入り、配管内で混ざることがあります。流れの緩やかな場所や曲がり、合流部分などに少しずつ残れば、時間の経過とともに堆積物が増える可能性があります。
戸建てとテナントでは同じ清掃方法が適しているとは限りません
医院によって、排水の落とし口の数、配管距離、合流箇所、曲がり、勾配などは異なります。特にビルテナントでは建物側の条件が配管レイアウトに影響するため、実際の経路を踏まえてメンテナンス方法を考えることが大切です。
配管内の堆積が「詰まり」につながる仕組み
配管トラブルというと、突然完全に詰まるイメージを持つかもしれません。しかし実際には、配管内部へ汚れが徐々に蓄積し、通り道が狭くなっていくケースも考えられます。
最初は問題なく排水できていても、内壁に付着した汚れの上へ新たな残渣物が重なることで、排水できる空間が少しずつ狭くなります。
その結果、以前より排水に時間がかかるようになったり、ゴボゴボといった音が発生したりすることがあります。さらに堆積が進むと、排水不良や詰まりにつながる可能性があります。
STEP 1 汚れが残る
固形物や残渣物の一部が、流れの緩やかな場所や配管内壁などに残ります。
STEP 2 堆積が進む
既存の汚れへ新たな残渣物などが重なり、配管内部の通り道が狭くなる場合があります。
STEP 3 流れが悪くなる
排水速度の低下や異音など、これまでとは異なる変化が現れることがあります。
配管の臭いにも堆積した汚れが関係することがある
ビルテナントの歯科医院で気になる症状として、配管周辺から感じる臭いがあります。
臭いにはさまざまな原因が考えられるため、すべてを配管内の汚れだけで説明することはできません。しかし、有機物を含んだ残渣物などが配管内部に長期間残っている場合は、臭いにつながる可能性があります。
特に一本の共通配管へ複数箇所から排水が集まる場合は、配管のどこに汚れが蓄積しているのか、表面から確認することが難しくなります。
排水口周辺を清掃しても臭いが繰り返す場合は、目に見える部分だけでなく、その先にある床下配管の状態も確認したいところです。
こんな症状があれば床下配管も確認したい
完全な詰まりが発生する前にも、配管の状態変化を示すサインが現れる場合があります。
- 以前より排水に時間がかかるようになった
- 排水時にゴボゴボという音がする
- 診療室や排水口周辺で以前にはなかった臭いを感じる
- 配管の詰まりを繰り返している
- 複数の場所で同時期に排水状態が悪くなった
- 目に見える排水口を清掃しても症状が改善しない
- 開業してから床下配管を専門的に清掃したことがない
こうした症状がある場合、排水口やユニット周辺だけではなく、床下の共通配管を含めて状態を確認することで原因を把握しやすくなります。
ビルテナントの配管清掃は「レイアウト」を見ることが重要
歯科医院の配管清掃では、単に洗浄剤を流せばよいというわけではありません。
特にビルテナントでは、どの設備から出た排水がどこで合流しているのか、排水の落とし口までどれくらい距離があるのか、床下でどのように曲がっているのかなど、配管レイアウトによって汚れが蓄積しやすい場所が変わります。
さらに、使用しているユニットがドライ方式なのかウェット方式なのかによっても、診療中に吸引されたものが通る経路は異なります。
| 確認項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| ユニットの構造 | 吸引した液体や残渣物がどの配管へ流れるのかを把握するため |
| 床上げの状態 | 床下にどのような配管スペースが確保されているかを見るため |
| 配管の長さ・勾配 | 排水が流れにくくなる可能性のある経路を確認するため |
| 曲がり・合流箇所 | 複数の排水や汚れが集まる場所を確認するため |
| 排水の落とし口 | 医院全体の排水が最終的にどの経路へ集約されているかを確認するため |
配管構造に合わせたメンテナンスを
同じビルテナント、同じドライ方式であっても、配管レイアウトは医院ごとに異なります。ユニットの構造と床下配管の両方を確認し、汚れが蓄積しやすい場所を想定したうえで洗浄方法を考えることが大切です。
日常清掃と専門的な配管清掃を分けて考える
ユニット周辺のフィルターやホースなど、日常的に清掃できる部分を適切にメンテナンスすることは、設備を良好な状態で使用するうえで欠かせません。
洗浄剤などを使用する場合も、使用している設備の取扱説明書などに従い、指定された方法で行うことが基本です。異なる薬剤を自己判断で混ぜることは避けましょう。
一方、床下の排水管は院内スタッフが日常的に内部を確認できる場所ではありません。特に長い配管や複数の合流箇所がある場合は、表面から見える部分だけでは内部の状態を判断しにくくなります。
日常清掃を続けながら、必要に応じて専門的な配管清掃を組み合わせることが、詰まりや臭いなどのトラブルを防ぐためのポイントです。
ビルテナントの歯科医院で確認したいチェックリスト
- 床上げをして診療ユニットの配管を通している
- ユニットから排水の落とし口まで距離がある
- 自院のユニットがドライ方式かウェット方式か分からない
- 複数の診療ユニットや設備の排水が一本の配管へ集まっている
- 排水管の勾配や床下の配管レイアウトを把握していない
- 排水の流れが以前より遅くなった
- 排水時の異音が気になる
- 診療室や排水口周辺で臭いを感じる
- 詰まりを繰り返したことがある
- 開業以来、床下の排水管を専門的に清掃していない
当てはまる項目があるからといって、必ず配管トラブルが発生しているとは限りません。ただし、現在の配管構造や清掃状況を確認するきっかけとして活用できます。
まとめ
ビルテナントの歯科医院では、限られた床下スペースに配管するため、排水先までの距離やレイアウトによって十分な勾配を確保しにくい場合があります。
特にドライ方式では、診療中にバキュームで吸引した液体や細かな残渣物がユニット側で分離され、排水管側へ流れます。そのため、バキューム配管だけではなく、ユニットから排水の落とし口まで続く排水管も重要なメンテナンス対象です。
さらに、ビルテナントでは排水の落とし口が限られ、複数の設備からの排水が一本の共通配管へ集約される場合があります。配管の勾配が緩やかな場所や曲がり、合流部分などに固形物や残渣物が蓄積すると、排水不良や詰まり、臭いにつながる可能性があります。
大切なのは「ビルテナントだから」「ドライ方式だから」と一律に判断することではありません。使用しているユニットの構造と実際の配管レイアウトを確認し、その医院で汚れが蓄積しやすい場所を踏まえてメンテナンスすることが重要です。
ビルテナントの配管構造に合わせた清掃をご提案します
株式会社ジェイ.マッチでは、歯科医院の設備や配管構造を踏まえた専門的な配管清掃を行っています。ユニットの吸引・排水構造だけでなく、床上げの状態、配管の長さや勾配、曲がり、合流箇所、排水の落とし口などを踏まえ、医院ごとの配管レイアウトに合わせた洗浄をご提案します。
「ビルテナントで床下配管の状態が気になる」「ドライ方式で排水管の汚れが心配」「詰まりや臭いを繰り返している」「自院の配管構造がよく分からない」といった場合も、お気軽にご相談ください。
お電話でのご相談:028-689-9722
営業時間 9:00~18:00
定休日(営業部:土日定休/施工技術部:土日祝日作業可能)